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  旬は冬から春。
近ごろは季節はずれでも、おいしいカキに出会うこともありますが何といっても旬は冬から春にかけてです。この頃には脂質もグリコーゲンの含有量もグンと高くなるので、おいしいうえに栄養価も高くなります。

  天然から養殖へ。
カキ養殖の歴史は古く、紀元前1世紀のイタリア・ナポリまで遡ります。宮城のカキ養殖は今から300年位前、松島で天然カキを獲って暮らしていた内海庄左衛門が、稚貝を集め適当な場所に放し、成長したものを採取したのがはじまりと言われています。大正12年垂下養殖法が開発されると、松島湾から気仙沼までの沿岸一帯で盛んに行われるようになりました。

  おいしいカキを育てる
リアス式海岸。

宮城のカキは、養殖に理想的なリアス式海岸が育てたものです。波静かな湾、カキの大好物の植物性プランクトンを育てる栄養塩を運ぶ河川が注ぎ込んでいること、成長に適した潮の流れや水温など、宮城の海は全ての条件を充たしているのです。


宮城の牡蠣の歴史は古く、その養殖は江戸時代末期にまでさかのぼります、今や全国的にも知られたおいしさ。味の良さに加え、海のミルクといわれるほど滋養豊富です。 また、宮城のカキはマガキという豊満でボッテリとふれた種類です。食べるんだったら生がいちばん。宮城のカキはつやつやとした乳白色で、身がふっくらとして、殻のわりに身が重いといわれ、食通の方々の高い評価をいただいています。





 
カキは軟体動物の仲間で世界で100種類以上知られていますが、産業的に重要なのは10種類程度です。
カキは軟体動物門、二枚貝網、ウグイスガイ目、イタボガキ科に属します。イタボガキ科にはクラソストレア属(Crassostrea属)とオストレア属(Ostrea属)に分かれます。両属の特徴はクラソストレア属では雌雄異体、卵性、多産性(数千万〜1億粒)、内湾〜外洋性なのに対し、オストレア属では雌雄同体、卵胎性、小産性(200〜800万粒)、外洋性です。

クラソストレア属に属する種類と分布域は以下の通りです。
マガキ 日本各地、朝鮮半島、中国大陸
(欧米には移植により生息)

イワガキ

陸奥湾から九州

スミノエガキ

大阪湾、有明海

バージニアガキ

アメリカ西海岸

ポルトガルガキ

ポルトガル、スペイン、フランス

シドニーガキ

オーストラリア

オストレア属に属する種類と分布域は以下の通りです。

イタボガキ

房総半島以南、朝鮮半島、中国大陸

コケゴロモガキ

陸奥湾から九州、朝鮮半島、中国大陸

ヨーロッパガキ

ヨーロッパ一円

オリンピアガキ

アメリカ太平洋岸



カキは「海の完全食品」とも言われ、グリコーゲン、イオウ、ミネラル、必須アミノ酸、鉄分、ビタミンC、B1、B2、B3等、私たち現代人が特に必要としている栄養素をたっぷり含んでいます。神経を安定させ、眼性疲労、精力減退の回復、夜尿症、貧血、寝汁に有効、さらに最近では、カキ肉のエキスが肝炎、糖尿病、婦人病、狭心症、ネフローゼ、高血圧、アレルギー、神経痛、リューマチなどにも効果があると言われています。

   カ キ の 雑 学